(A) 私は英語が好きです。 I like English.
(B) 私は英語が好きなのです。I like English.
(A)は普通の文ですが、(B)は違います。この構文は一種の強調であり、文脈の中で相応の理由があって使われる形式です。では、その文脈とはどのようなものでしょうか。
英語を勉強すると世界の人々と友達になれます。だから私は英語が好きなのです。 If you learn English, you can make friends with people
around the world. That’s why I like English.
この一連の文では、最初に英語を学ぶの利点が提示され、その当然の結論として(話者が)英語が好きだということが述べられています。当然の結論だから「英語が好きだ」ということを強調するために「なのです」で終わる文末形式をとるわけです。文法的には「だから」という接続語が「なのです」による強調を要求していると考えることができます。(さらに詳しく解析すると、「Aなのです」は「Aだ」という肯定文を「Aなの」=「Aであること」と名詞化して、再度「です」で肯定していることになります。Aという命題を2度肯定した文と見ることができます。)
(A) Sayaka: ひろし、あなたは英語が好きですか? Hiroshi, do you like English?
(B) Sayaka: ひろし、あなたは英語が好きなのですか? Hiroshi, do you like English?
(A)は普通の疑問文ですが、(B)は違います。疑問文においても(B)の文型が使われるためには何らかの文脈が存在していなければなりません。ただし、疑問文の場合は肯定文の時のような「強調」ではありません。この例の場合ですと、さやかは「ひろしは英語が好きである」と予測しているか、「ひろしは英語がきらいである」という予測をしていて、それを確認しているニュアンスになります。さやかがどちらの予想をしているのかは、この文だけではわかりません。
Sayaka: ひろし、あなたは全然英語を勉強していないそうですね。本当に英語が好きなのですか? Hiroshi, I heard you don’t study English at all. Do you really like
English?
この例ですと文脈がはっきりします。さやかは、「ひろしは英語がきらいである」と判断していて、それを「なのですか」という文末形を使って確認していることがわかります。「本当に英語が好きなのですか」ではなく、「本当は英語がきらいなのですか」と聞く場合もあるでしょう。繰り返しますと、何の予測もなしに「好き」か「きらい」かを質問する場合は普通の疑問文(A)を、何らかの想定がなされたうえで尋ねる場合は「のですか」を使った疑問文(B)を用いるということです。では、「なぜ」という疑問詞によって導かれる文はどうでしょう。
(A) Sayaka: ひろし、なぜあなたは英語が好きですか? (Weird)
(B) Sayaka: ひろし、なぜあなたは英語が好きなのですか? (Correct) Hiroshi, why do you like English?
「なぜ」という疑問詞は「なのですか」の文末形を要求します。さやかは「ひろしは英語が好きである」ということを知って、その理由を尋ねているわけですから、100%の予測が存在します。このことは、以下の会話文によってはっきりするでしょう。
Hiroshi: 僕は英語が好きです。 I like English.
Sayaka: はあ。なぜ英語が好きなのですか? Do you? Why do you like English?

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