(A) 私はひろしの意見が正しいと思う。
(B) 私はひろしの意見が正しいとは思う。
(B) は不完全な文です。この文には「ひろしの意見が正しい」と認めながら、もっと大切なことを言おうとしているニュアンスがあります。つまり、この文は前置きであって、次に本当の主張が来ます。ですから、この文だけを読んでも話し手の真意はわかりません。ところが、最近ではこの文が単独で用いられることが多くなってきました。困った傾向です。「本当に言いたいことは何ですか」と問い詰めたくなります。しかし、この新しい用法の使い手たちは「は」を挿入することで自分の主張を弱めているだけのようです。本心をストレートに言うことを避けたい、あるいは、断定的な表現によって論争となることを避けたいという姿勢が、言葉に表れているものと思われます。

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